Feb 23, 2009
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【ワシントン=柿内公輔】野田佳彦財務相は15日、ガイトナー米財務長官とワシントン市内で会談した。野田財務相は、東日本大震災後の円高に対する先進7カ国(G7)の協調為替介入について、「長官のリーダーシップでG7がまとまった」と感謝した。
ガイトナー長官も協調介入は世界経済にとって有益だったとの認識を示し、「日本国民と日本経済の強さや回復力を私は確信している」と述べた。
野田財務相は米国の震災支援にも謝意を表明し、今後も両国で緊密に連携していくことを確認した。
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東京電力福島第1原子力発電所事故の賠償問題で、政府と東電は数兆円に上るとの見方がある巨額の賠償資金の捻出方法の検討を進める。ただ、巨額な賠償金に東電だけで対応するのは難しく、政府の支援に加え、他の電力会社も負担する案や電力料金の引き上げで対応するなど多数の案が浮上している。東電の一時国有化や分割もくすぶっており、難航は必至だ。
◆免責否定
「損害賠償の一義的責任は東電にある」。15日開かれた経済被害対応本部の初会合で、本部長を務める海江田万里経済産業相は、改めてこう強調した。
現行の「原子力損害賠償法(原賠法)」では、地震や津波が原因の場合、原発1カ所当たり1200億円まで国が拠出できる。電力会社から原発1カ所当たり毎年3600万円を徴収している補償料に基づく「保険金」だ。戦争などの社会的動乱が理由の場合、免責で国が全額を負担することもできるが、政府は東電への適用を否定している。
保険金の超過分は原則として東電が負担することになるが、将来の利益や電力料金の値上げを含めても長期にわたり分割で拠出せざるを得ない。このため、政府の肩代わりなどの支援は不可避だ。
政府内で検討されているのが、原発の受益者という観点から、他の電力会社にも負担を求める案だ。原発を持つ8社が原子炉の基数などに応じて資金を出す共済制度の創設のほか、東電が設立する基金への拠出などが浮上している。これに対し、業界では「他社の賠償を負担すれば、株主代表訴訟を起こされかねない」と否定的な声が多い。
また電力各社に課している「電源開発促進税」の増税も検討されている。ただ共済や基金も含め電力各社の負担が増えれば、料金に上乗せされ、結局、国民に負担が及ぶことになる。
◆議論錯綜
政府・与党内でくすぶり続けているのが、東電の一時国有化だ。破綻した金融機関と同様に、政府が資本注入を行い、その資金を賠償に充てる案だ。しかし、東電が注入資金を返済できないと、国民負担に直結するほか、民間事業への国の関与に経済界が強く反発している。
海江田経産相も15日、「事業体として存続し、電力供給の責任を負ってもらう」と述べ、東電の国有化を否定した。
このため、電力供給を担う会社と、国が関与し原発事故処理や賠償問題を担当する会社に分割する案のほか、政府保証をつけた公的機関が、市場などから資金を調達し賠償に充てる案が取り沙汰されている。
政府や与党、経済界の複雑な思惑がからみ、議論も錯綜(さくそう)しているのが実情だ。
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【ワシントン=柿内公輔】ワシントンで14日開幕した先進国と新興国による20カ国・地域(G20)財務相・中央銀行総裁会議は、東日本大震災と東京電力福島第1原子力発電所の事故を、「世界経済のリスク」と明確に位置づけた。風評被害などに神経をとがらせる日本だが、待ち受けていたのは想像以上に厳しい各国の視線だった。
「世界経済の回復は予想以上に順調だった。それだけに日本の問題がリスクの高まりと受け取られた」。財務省幹部は、参加各国の震災に対する関心と懸念の高さを指摘した。
G20の議論のたたき台となる国際通貨基金(IMF)などの国際機関のリポートも、「日本が中東(政情不安)と欧州(信用不安)と並ぶ3大リスクという書き方で、G20参加者の視点も皆そこから出発している」とした。
野田佳彦財務相は「無用な心配をしてもらわないよう、しっかり説明する」と身構えて臨んだが、「(日本が)景気の下振れ要因」となっている事実を認めざるを得なかった。一方の白川方明日銀総裁も「全員が一致したわけではないが、世界経済の一つのリスクと意識するのは自然なこと」と明言した。
また、野田財務相は、原発事故への対応とそれに伴う電力不足の問題を震災のもたらす不確実性として強調。「企業も個人もいろいろ心配されている。これは国内外だと思うので、情報を迅速に正確に説明することに努めたい」と指摘した。
一方、先進7カ国(G7)会合は為替介入の検証が中心だったが、これも震災がもたらした金融市場の混乱に対する各国の懸念の深さを示す。「欧州各国の当局を束ねてくれたお礼」(財務相同行筋)として、野田財務相は欧州中央銀行(ECB)のトリシェ総裁と異例の会談を行ったが、為替の話題に終始したという。
G20は15日も、日本の震災・原発問題の分析や復興支援で協議を継続。世界経済の不均衡是正のための指針作成で合意を目指すほか、国際通貨制度の多様化の問題なども論議する。
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